セブ島旅行してみたい!フィリピンに住んでみたい!

フィリピン、セブ島への旅行を考えている人と、移住を考えている人+英語留学を考えている人のための情報ブログ。

返金・返品・補償という制度のない国フィリピン,セブパの保険は台風でも出ない!

みなさん、こんにちは、最近ある事にほとほと嫌気がさしている、フィリピン・セブ島暮らしのDAIです。

今日はその事について書きます、

はい、愚痴です。

まぁ、これからフィリピンへ移住を考えている方に、こういう国なんだという心構えをしていただければ、来てからのショックが少なくて済みますよね。

という大義名分のもと、愚痴らせて下さい(笑)。

フィリピンのサービスに返金・返品・補償なし

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画像情報:Pixabay

何を愚痴っているかって、フィリピンのサービス・製品には返金・返品・補償といった、(私たち日本人にとって)当たり前の制度がありません。

いえ、一応Warranty(保証)とか、書いてはあります。

ところが、それが書いてあるだけで、全く機能しないのですよ。

その点を示す例を、今回は3つ、挙げたいと思います。

事例①American HeritageのIHクッカー

フィリピンの家電メーカーに、アメリカンヘリテージ(American Heritage)というのがあります。

セコいネーミング

アメリカンとかいう名前ですが、全然アメリカのメーカーではありません、マニラに本社のあるフィリピンの会社です。
アメリカ製品と間違って買わせるための策略でしょう。

他にもKyowa,Fujidenzo,Hanabishi,MITSU tech,PENSONICなど、日本メーカーと思われやすい名前のフィリピンメーカーが多数あります。

別にネーミングがセコくても、製品としてきちんと機能してくれれば問題ないわけですが…やはりセコい名前を付けるようなメーカーの製品は、総じて品質もセコいのです。

1年間のメーカー保証付き

アメリカンヘリテージのIHクッカーを約1,200ペソ(2,500円くらい)で購入しました。
1年間のメーカー保証付きです。

しかし1ヵ月と経たないうちに、故障。
電源が入りません。
保証期間終わった位に壊れるかと思っていたのですが、思いのほか早かった...
いくら何でも数回使っただけで壊れたのでは、元が取れていませんから、保証対応する事にしました。

買った店へ持って行くが...

まずは購入したMetro Super Marketへ持参します。

ここはフィリピンなので何でも「日本では...」と言っちゃいけないのは分かっていますが、日本では購入店舗が窓口になって、メーカーへ修理に出しますね。
でもフィリピンのシステムはそうではなく、購入後1週間を過ぎたものは、店舗では関知しないので直接メーカーへ持参するように、と冷たく言われます。

仕方がないのでメーカー窓口を教えてもらい、かなり分かりにくいところにある事務所へ出直します。

メーカー窓口?

メーカー窓口というから、アメリカンヘリテージの支店かと思いきや、行ってみれば街中にある小さな修理屋さん。
アメリカンヘリテージだけでなくいろいろなメーカーの製品の修理を委託されている模様でした。

応対した男性は、
「アメリカンヘリテージか、このメーカーはなかなか部品を送ってこないからな、修理がいつになるか分からないよ、それでも良いかい?」
と最初から投げやりな対応。

と言ってもそこに頼む以外、選択肢はありませんから、修理を依頼して帰りました。

永遠に来ない部品...

さて、1ヵ月経っても2か月経っても連絡がありません。
時折店舗に顔を出して、どうなっているのか聞いても、毎回「部品を待っている」という同じ返事。

半年経ってもなおらなかったので、さすがに
「どうなっているんだ? メーカーに催促しているのか? 置きっぱなしにしているんじゃないのか!」
と詰め寄ると、

「こっちのお客さんから預かっているものは、1年以上も待っているんだよ。あんたらのはまだ半年だろう?」
などと開き直る始末。

「料理が出来なくて困っているんだ!」
と言うと、

店員「じゃぁガスを使えばいいじゃないか?」
て、喧嘩を売るような対応...

もちろんとっくにガスを使っていますよ、いつまでもなおらないから。
そうじゃなくてお金を出して買ったものが半年も使えない、あなたがそういう目に遭ったらどうなの?
と言っても暖簾に腕押しです。

メーカーへ直接問合せ

メーカーに直接電話して相談すると、「そこの店から部品のオーダーは来ていない」という、意味不明な回答。

半年も製品が使えなくて困っている事を伝えても、
「大丈夫です、修理が長引いて1年を過ぎても、修理に出している間ずっと保証期間は有効ですから」
て、おいおい。心配するところが違うよ...

結局、別の修理店を紹介してもらえることになりました。
最悪な対応の修理店へわざわざ出向いて製品を返してもらい、紹介してもらった修理店に自分たちで持ち込みます。

あっさりなおったが...

今度の修理店へ行ってみると、前よりも乱雑な店構え、ジャンクショップのように製品が山積み!

おいおい、大丈夫かい?
と思いながらとにかくその店に出したところ、1ヵ月ほどでなおったと連絡あり!

やっぱり前の店が悪かったんだ、そう思って喜び勇んでIHクッカーを使ってみました。

ところが、鍋を置いてしばらくすると、ピーピーピー、とエラー音が出て、加熱しません。

また店に持って行くと、「おかしいなぁ、基盤も全部変えたはずなのに、何が悪いのか?」と。
ていうか、修理したあと、テストしてないのか?と聞くと、
鍋がないからテスト出来ない、との事。

しょうがないからテスト用の鍋を1個持って行って、預けてきました。

あれから1年が経ちますが、何の連絡もありません。
もうあのIHはなおらないものとあきらめて、別のメーカーのIHを買ったのでした。

事例②LAZADAで買った体重計

さて、最近バイクに付ける、スマートフォンホルダーを、インターネット通販のLAZADAで購入しました。
LAZADAというのはフィリピン版AMAZONのようなものですが、サービス対応はAMAZONとは雲泥の差です。

送られてきたスマートフォンホルダーを、バイクに取り付けてみると、ちょっとした振動で外れてしまうような欠陥品と判明。

1年以上前の返品が...

幸いにスマホホルダーは7日間返品可能でしたので、返品しようと自分のアカウント情報を見ていたら、去年買って同じように返品した体重計が出てきました。

その体重計は、350ペソ(約750円)と安かったのですが、乗ってみると体重の誤差が5kgもあり、使い物にならず。
今回のスマホホルダーと同様、7日間返品可能を使い、返品したのです。

7 days easy return の意味は?

LAZADAのページには、7 days easy returnないし、7 Days Local Supplier Warrantyと書かれています。
これをみると、「7日間は理由を問わず返品できる」と解釈してしまいますよね。

Change of mind is not applicable(気が変わった、という理由は対象外)と書かれていますが、私の場合は完全に粗悪品だったため、返品理由をdefective(粗悪品)を選び、返品したので、普通に返金されると思い、その後実際に返金されたかどうか確認していませんでした。

それからずっと忘れていたのですが、たまたま今回チェックすると、

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なんと!

返金出来ません、と書いてあるではありませんか。

7 days easy return とは、7日間返金可能、ではなく、7日間は簡単に返品できるけど返金しないよ、という事?

意味わかりません。

しかももう1年以上経ってしまっている...
もう今更問合せしても無駄でしょう。

あ、一応その後別の体重計をAceHardwareで購入し、それはきちんと体重通りに表示されたので、前の製品は壊れていなかった、という事はありません。

今回のスマホホルダーも、返品しても無駄かなぁ、と思っています。

事例③Cebu Pacific航空のオプション保険

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画像情報:Cebu Pacific - Wikipedia

さて今回一番腹が立って、この記事を書くきっかけになったのがこの件です。

今回の一時帰国で大阪からセブへの帰国便は、セブパシフィックの9月18日 関空発マニラ経由セブ行きの5L827便を予約しました。

セブパシフィックの場合、オプションで保険を付けるかどうか、選択出来ます。
オプション保険を付けない方が安くなるのですが、今回は台風シーズンでフライトキャンセル・変更など起きうる事を予期し、オプション保険(保険料二人分で1,400円)を付帯する事に。

これで何かあっても安心…と、思っていたのですが。

台風21号で関空が閉鎖

2018年9月4日、猛烈な強さの台風21号が大阪を襲います。

報道で皆さんご存知のように、この台風は記録的で、風速60m以上と言われる観測史上最大の暴風でタンカーが流され、関空連絡橋に衝突。
連絡橋は橋げたごとずれてしまい、長期の通行止めに陥りました。

関空自体も、これまた観測史上最大の3m超の高潮で浸水し停電、ガタガタ状態になった関空は閉鎖、大勢の乗客が最大2日間も閉じ込められたのです。

その後しばらくして一部フライトが再開しましたが、全面復旧の見通しはなかなか立たず。
私の予約した便はどうなるのか気になりましたが、最悪キャンセルになっても、保険に入っているからホテル代や他の空港まで行く費用が出るだろう、と安心して待ちます。

キャンセル通知 ー 問合せ

9月12日、フライト6日前になって、案の定キャンセル通知が来ました。

選択肢は

  1. 無料でセブパシフィックの他の便に変更
  2. 一定期間有効なフライトバウチャーの発行
  3. 返金

のいずれか。

セブパシフィック日本支社へ電話で問合せると、丁寧な男性担当者が出て、終始申し訳なさそうに応対されました。
私としては②③の対応は望まず、①を希望。
この時点では関空の完全復旧のめどは立たず、どの位で平常通りになるのか分からないとの事でした。

成田や名古屋発の便に変更も出来たのですが、出来るだけ交通費を掛けずに帰りたかったため、担当者と相談し、とりあえず1週間後の9月25日関空発の同じ5L827便に変更し様子を見る事に。
連絡橋が復旧せず、再度キャンセルとなった場合は成田発の便に変更しようと思っていました。

フライト変更の補償について担当者に聞きましたが、上記以外の対応はありません、と申し訳なさそうに言われます。

でもセブパシフィックのオプションの保険に入っているんですよ、
と伝えても、保険の事は一切分からないとの事。

じゃぁ保険会社の連絡先を教えて下さい、と聞いても、それも分からないと。

仕方ないのでこちらで連絡先を調べ、フィリピンの保険会社(https://malayan.com/)の問合せ電話番号を見つけ、嫁に頼んで国際電話し、タガログ語で問合せます。

すずめの涙の補償額

保険会社malayanの担当者は、保証額は延長になった日数(最大30日)×一人当たり1,000ペソのみであるとの説明。
それでは少なすぎ、延長分のホテル代やもし関空が復旧せず成田から出国する場合の新幹線代など、とても足りないと訴えました。

しかし、「それが決まりなので」...と。

まぁ1日1,000ペソでも出ないよりは助かると思い、それで納得し、手続き方法を聞きます。
延長滞在中のレシートを全て集め、フィリピンに戻ってから申請書とともに提出するようにと言われました。

関空驚異の復旧!

 

その後1週間で、関空は驚くほどの早さで復旧したのです。
25日にフライトのため空港へ行くと、連絡橋はまるまる1スパン外れたままで、バスで通った道の反対車線は途中で終わっていました。
しかし空港の中は沢山の人で賑わい、店舗もほぼ全て営業中、まるで何事も無かったかのようです!

これがフィリピンの空港で起きれば、完全復旧には数か月~半年はかかるんではないかと思うのですが、さすが、日本の技術力! 嫁も驚いていました。 

この日のフライトで無事、フィリピンに戻れました。

クレームを阻む壁

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画像情報:Pixabay

さて、延長滞在分1,000ペソ×2人×7日=14,000ペソの請求をしようと、延長滞在中の食事代・交通費等何十枚もあるレシートを全てスキャンし、ややこしい申請書を記入。
これだけでもたくさんの時間と労力が掛かりました。

そして言われた通り、メールでそれらをmalayanへ送ります。
もちろんフライトキャンセルのメールのスクリーンショットも添付。

すると、

Thank you for your email and acknowledging receipt of the submitted documents.

Following our initial email, may we humbly request for the following please:
a. Certificate of Flight Cancellation issued by the airline.

Upon approval of the claim, we may name the claim of Mr. Dai Inoue under yours. Should you wish for us to name of Mr. Dai Inoue under yours, may we humbly request for:
a. Scanned copy of certification (birth / marriage) to establish your relationship with the assured.

フライト遅延の証明書と、私と嫁が結婚しているという証明書を追加で提出するように、と来ました。

さすがフィリピン、予想通りクレームを阻む壁を次々と仕掛けてきます。
これで面倒になって脱落する人も多数いるのでしょう。

めげずにセブパシフィックのオフィスへ足を運び、遅延証明を頼むと、発行に百数十ペソ掛かる、と言うではありませんか!
他社保険ならまだしも、なぜセブパシフィックのオプション保険請求のための遅延証明書にお金がかかるのか分かりません。

とにかく入手し、スキャンし、malayanへもう一度メール送信します。
このややこしい手続きを全てやってくれた嫁に感謝!

その後すぐに、
Thank you for your email and acknowledging receipt of the submitted document.
We understand your predicament on this matter, Ma'am.
Kindly allow us to initially evaluate your claim and revert accordingly for the next course of action.

審査しますのでしばらくお待ちください、的な返信が来ました。
さすがにもう大丈夫だろう、と思ってしばらく待ちます。

malayanから来た驚異の回答

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画像情報:Pixabay

ところがまもなく、このような回答が送られてきます。

As per coordinating with Cebu Pacific, the reason for the cancellation of the flight was due to schedule re-alignment.
More so, please be advised that Flight Delay benefit provides coverage if the flight is delayed / cancelled due to any of the following:

a. delay caused by any severe weather conditions;
b. delay due to strike or other job action by employees of the airline on which the Insured is scheduled to travel;
c. delay caused by the equipment failure of the aircraft on which the Insured is scheduled to travel.

More so, we regret to advise that we cannot act accordingly for the Flight Delay claim.

今回のケースは、スケジュール調整によるキャンセルです。
保険が適用されるのは、以下のような場合のキャンセルです。

a.深刻な天候不良
b.ストライキ等
c.機材不良

よって、今回のケースは、残念ながら保険適用外になります。

て、へ??

どういうこと?

全く理解できません。

今回の記録的な台風は、aのsevere weather conditionsに当てはまらない、という事でしょうか?

台風が直接の遅延の原因ではなく、
台風→船が連絡橋に激突→関空が閉鎖→Schadule alignmentで欠航
と、間接的な原因なので適用外になる、とでも言いたいのでしょうか?
そうだとしたらあまりにもこじつけです。

これがフィリピン

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画像情報:File:Flag of the Philippines.svg - Wikimedia Commons

フライトキャンセルのメールには特にキャンセル理由は書かれていませんでした。
malayanに電話で問い合わせた時も、支払い対象になると言っていましたし、一日1,000ペソしか出なくてすみません、と。

あとから、台風理由だと保険会社が支払わないといけないんで、保険会社に気を使ってセブパシフィックがしれっとキャンセル理由をschedule realignmentにしたんじゃないかと思えてきます。

セブパシフィックもグルかも知れないのですが、「これがフィリピン」なんだと気付きました。

もしこのような時にいくらかでも補償されれば、また次回もオプション保険を付けよう、と思い、リピートにつながるのに、そのような「損して得取れ」的な考えはフィリピンの会社には微塵もありません。

きっと「あらゆる手を尽くして補償の支払いを回避せよ」という企業マニュアルなのでしょう。

前述の事例と同様、サービス提供側が、払わないと決めたら理屈抜きに払わない、フィリピンあるあるです。

莫大な利益を巻き上げているMalayan Insurance

手厚い補償が欲しかったわけではありません。
保険を付けていない利用者にも、無料の便変更があったわけですから、私にはそれで十分だったんです。

オプション保険料1,400円は大した額ではないとはいえ、手続きに要した多大な時間と労力を捨てただけに終わった事、また何が何でも払わないという保険会社のセコさに嫌気がさしました。

乗客の何%が保険付けるのか分かりませんが、一人当たり700円でも毎日何十便ものフライトから上がってくるのはかなりの額でしょう。
保険会社のmalayan側からしたら、保険料集めるだけ集めて、台風でも支払わないのですから支払いはほぼ0、であれば、莫大に儲かってしょうがないですね。

嫁と二人、1日2,000ペソでは泊まれるホテルもあるわけなく、実家にお願いして無料で滞在延長させてもらっていた事、また、保険を当て込んで成田便に変更して新幹線に乗らなかった事は不幸中の幸いでしたが。

とにかく今後、LCCに乗るときはオプション保険はずっと外そう、と心に決めたのでした。

おまけに相談窓口もなし

まだまだ挙げればきりがないくらい、このような事例はあるのですが、これ以上はうんざりしますから3つだけにしておきますね。

そしてこのような事が起きた時、相談できる消費者センターのような窓口はないのかと嫁に聞いたのですが、フィリピンには無いらしいです*1

消費者保護する監督官庁がないから、フィリピンの事業者はやりたい放題なのですね。

こんなフィリピンで楽しく暮らすには

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画像情報:Pixabay

と、いう事で、こういう愉快でがめつい国、フィリピンでの生活を楽しむためには、現地人化するしかなくなってきます。

それは、

  • すぐにあきらめる
  • 細かい事は気にしない
  • なんくるなるさ

というフィリピン人気質を身につける事。

怒っても無駄ですから。

それが出来ない人は、ストレスに耐えられなくて、そのうち日本へ帰って行くんですねぇ。

私もそうなるかなぁ...(笑)

*1:嫁が知らないだけかもしれませんが