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【速報】Grab(グラブ、タクシー配車サービス)のドライバー殺害、乗客への影響は?

こんにちは、DAIです、今日は悲しいニュースについてです。

まず、フィリピンでは電車がほとんどないため、移動にはタクシーを利用することがとても多くなります。

ところが、タクシーといっても一般のタクシードライバーのレベルは低く、道を知らなかったり、料金を不当に高く請求したり、英語があまり通じなかったり、態度が悪い...等のトラブルが結構あるのです。

フィリピンで人気のタクシー配車サービス

そこで、フィリピンでは タクシー配車アプリの"Grab(グラブ)”が人気です。

これはスマートフォンのアプリを使って好きな場所へタクシーを呼ぶ事が出来、清算も現金だけでなくクレジットカードでも可能と大変便利なシステム。

料金は通常のタクシーより少し高めですが、あらかじめ地図で乗車・降車場所を指定するので、ドライバーが道に迷う事もほとんどなく、料金のぼったくりの心配もありません。

車も綺麗で新しいものばかりですし、何より、評価システムがあるためドライバーも比較的礼儀正しいまともな人が多いので、気持ちよく乗車出来ます。
実際、私もよく利用しており、便利で助かっていました。

Grabからの1通のメールで事件を知る

Grabからはよく、お得なキャンペーンについてお知らせするプロモーションメールが来ます。
1回の乗車が20ペソ引き、40ペソ引き等になるキャンペーンです。

今夜もGrabからメールが届き、またそのようなプロモのメールかなと思って開いたら...

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なんと、グラブのドライバーが殺された!という内容について書かれているではありませんか。

何が起きたのかと気になって、インターネット上を検索してみましたが、まだこのブログを書いている時点では日本語でこのニュースを扱った記事は見つかりませんでした。

それで、英語で検索してみると、以下のようなニュースがヒットしました。

Model Grab driver killed by thieves disguised as passengers

Good Samaritan Grab driver shot in back of his head by lone carjacker | Inquirer News

何が起きたのか?

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記事の内容によりますと、マニラでグラブドライバーをしていたGerardo Maquidato Jrさんは、10月26日の夜7時45分ごろ、Bonanza Street, Barangay 189, Don Carlos Villageという場所で、乗客を偽装した強盗に銃殺されました。

目撃証言によると、犯人はGerardoさんを銃殺後、死体を歩道に投げ捨て、そのままGerardoさんのトヨタ・イノーバで逃走したとの事。

今のところ警察はカージャック、つまり車を奪う目的の強盗殺人とみて犯人を追っているようです。
犯人には10万ペソ(約22万円)の懸賞金がかけられています。

殺されたGrabドライバーは、とても模範的だった

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↑亡くなられたGerardo Maquidato Jrさん (RMS image)

被害者のGerardoさんは、transport network vehicle service (TNVS)という組織(公共交通機関連盟、のようなものと思われます)の表彰を受けた事のある、大変模範的なドライバーでした。

そのきっかけとなったのは、彼がある女性乗客を乗せた時の事です。
その女性は人工透析のため、病院へ向かう時にGerardoさんのGrabを利用しました。

ケソンシティからパサイまでの移動だったという事で、約20km程度と結構な距離がありますし、その上ひどい渋滞がある為、かなりの時間がかかります。
恐らく30分から1時間のライドだったのではないかと思われます。

にもかかわらず、Gerardoさんはそのお客さんが病気だという事で、なんと料金を受取らず無料サービスしました!
これに感謝した女性客の姉妹は、その事をFacebookに投稿、その投稿は10万件を超えるイイネ!が付きました。

残念なことにその女性客は、しばらく月日が経った後に亡くなったのですが、彼女の葬儀の参列者のためにGerardoさんはまたもボランティアライドを提供したのだそうです。

このような素晴らしいドライバーさんが被害に遭ってしまうなんて、本当に気の毒で仕方がありません...。

Grabによると、類似の、乗客を装ったカージャックは既に少なくとも6件報告されているとの事。

セブはマニラより安全、過度に怖がらないで

今回の事件は乗客ではなく、フィリピン人のドライバーが被害に遭ったケースですので、私達には直接関係ないと言えるかも知れません。

また地元のニュースを見ていますと、マニラではこのような強盗や殺人事件が結構日常茶飯事に起きています。
マニラが危険だという事は世界的に周知の事実です。

一方セブはマニラと比較するとずっと治安が良く、このような事件は頻繁には発生しません。

もっとも、世界一治安が良いと言われる我々の国、日本国内でも強盗や殺人事件は時折発生していますので、今回のような事件が起きたからと言って、「フィリピンは怖い、行くのをやめよう」とまで思うのは本末転倒です。

ただ、このような事も起こっているのだという事実を認識し、フィリピンへ旅行する際には安全面で注意を怠らないようにする事は大切だと言えます。

今後の乗客への影響は?

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さて一番気になるのは、我々利用者への影響ではないでしょうか。

Grabは今後安全対策として、以下のような内容を実施するとしています。

・乗客のIDを確認する。
夜の時間帯にGrabを利用する際、ID(本人確認書類)を用意するようにとの事。

旅行者ならパスポート、こちらへ住んである程度経っている人なら、i-Card(外国人登録カード)や、フィリピンの運転免許証を持参すると良いでしょう。

具体的に何時から何時までIDを確認するのかは、Grabからのメールには明記されていませんでしたので、日没から夜明けまでに利用する際はいつでもIDを携帯しておいた方が良さそうです。

・ピンの位置を正確に打つ。
Grabのアプリで乗車・降車位置にピンを打つのですが、これ以外の場所での乗降りは出来ないので、正確にピンを打つようにとのお願いがGrabからのメールに書かれていました。

・防犯カメラの取付け
ニュースによりますと、すぐではないようなのですが、Grabは防犯カメラ(ドライブレコーダーのようなものだと思われます)を車のダッシュボードに取り付ける事を検討しているそうです。

カメラが付くことでドライバーだけでなく乗客の安全にもつながりますので、早く導入して欲しいものです。

夜間に利用する際のIDの準備や、ピンの位置以外では乗降出来ないなど、我々乗客にとって面倒に思う面もありますが、ドライバーさんが安心してお仕事出来るよう、我々も協力していきたいものですね。