セブ島旅行してみたい!フィリピンに住んでみたい!

フィリピン、セブ島への旅行を考えている人と、移住を考えている人+英語留学を考えている人のための情報ブログ。

南国セブでの楽園生活を思い描いている人へ、失敗しない移住の為に知っておくべき事

こんにちは、雨季のおかげで涼しくなったセブでエアコンなしでも快適な気温の室内で記事を書いているDAIです。

さて、旅行用の記事が一段落しましたので(といってもまだまだ少ないのでもっと増やしますが)、ここらで移住者の方向けのちょっとディープな?記事を書いて行こうと思います。

特に今回の記事は、セブは南国の楽園だというイメージを持った方に必読の内容です。あ、私ももちろん最初はそう思っていました。セブに来たことのない日本人は大体そう思っているんじゃないでしょうか。もちろんそのイメージは間違ってはいないんですが、少し違うんです。

でもセブの話の前に、そもそもなぜ海外移住を考えるのでしょうか。

なぜ海外?

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海外へ移住する日本人の数は年々増加しています。

外務省の資料によると海外へ移住する日本人は、10年前と比べると何と約300万人も増えています。そして特に東南アジアへ移住する人の増加は目覚ましく、平成17年の約26万人から平成26年には約38万人と、46%も急増しています。

外務省 海外在留邦人数調査統計

そこには日本を出て行きたくなる理由がなんらかあるわけですね。もちろん会社の駐在員など、自分の意志に関係なく赴任させられるケースを除いてですが。

私の場合は、中学生くらいからなぜか英語が話せる日本人を「すごい」と思って憧れたりしました。外国人と友達になりたいと思ったりもしました。海外に対する何となくの憧れですね。あと、30過ぎてからですが初めて海外旅行に行くようになり、別の世界を見てみるのは良いものだ!という事に遅ればせながら気付いたのです。

とはいえ、自分が海外生活出来るなんて思ってもいなかったのですが、親しかった先輩がカンボジアやマレーシアへ移住したりしたので、その頃から「もしかしたら自分も出来るのかなぁ?」という感じになりました。

もちろん日本が嫌というわけではなく、日本は快適で大好きです。ただ、30代半ばまでずっと大阪から出たことがなく、どこかに飛び出してみたい!という気持ちと、冬の寒いのが嫌なので冬がない国に住みたい、というのがありましたね。

なぜセブ島?

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画像:Wikipediaより

そんな海外の中でも、フィリピン、わけてもセブ島は特に日本人に人気の移住先だと言えます。

セブを選んで移住する目的は人それぞれあるでしょう。

若い人なら仕事のため、英語留学、旅行で訪れたセブ島が気に入ったのでもっと長く住みたい、ノマドワーカーで居心地の良さそうなセブに住みたい、フィリピン人の女の子と付き合いたい...
年配の人ならリタイアして暖かい南の島でゆっくり過ごしたい、年金生活なので物価の安いセブが良さそうだ、あるいはお金があるのでゴルフに夜遊びにと悠々自適に過ごしたい...等。

そこへ来てセブは日本に名の知れた観光地で、南国の楽園のイメージ、しかも物価が安いという評判です。また日系企業の進出も多く、仕事も結構あります。ですからそういう移住希望者のニーズとマッチしているわけで、移住者が年々増えるのは当然です。

しかし、よく調べずに移住してきて「こんなところだったの!?」とびっくりし、定着せずに帰って行く人が多い、というのも有名な話ですね。当たり前ですが、旅行でちょっと来るのと実際住んでみるのとでは全然違うわけです。

でもセブに来る目的を明確にして、きちんとリサーチし、自分の目的とマッチングした計画を立てて移住をすれば、失敗を防げます。

私の移住の体験は私の視点で書いていますので、移住を考えている全ての人に当てはまるわけではありませんが、失敗しない移住計画にお役立ていただければと思いシェアします。もちろん私の体験だけではかなり偏ってしまいますので、他のセブ移住経験者の方々の体験も検索すれば幾らでも出てきます、それらとともに参考にしてもらえればと思います。

DAIがセブ島に移住した経緯

私はセブに最初に移住したのは、2013年の暮れでした。

先ほども書きましたが私は元々海外に対する憧れがあって、いつかは海外に住みたいと思っていました。ちょうどその年の夏ごろに、勤め先が今年いっぱいで閉鎖になるということが決まり、退職や異動が募られました。それでこの機にどこかに移住できればと結構本気で思っていました。

それまでにもカンボジアやタイへ旅行に行った事があり、住むなら東南アジアだと決めていました。要素としては物価が安い事、日本からそう遠くない事、そして寒いのが嫌いなので暖かい国が良いという事です。
でも出来れば英語圏が良いと思っていました。30代後半で新たな言語を学ぶというのが大変に思ったからです。日本でタイ語やカンボジア語を学校で習ったり日常目にする事はありません。しかし英語であれば学校で習っていますし、日常英語の表記を日本でも目にするからです。

その年の秋にセブに1週間旅行に行きました。その時の印象としては、気候が温暖で、貧しいけど良い人が多くて、人が多い場所だなという感じです。物価に関しては思っていたほど安くありませんでした。そしてフィリピンは(一応)英語圏だというのが決め手になりました。タイでは英語は全く通じなかったのですが、この国では通じます。

自分はライフワークとしてボランティアをやっているのですが、その後台風ヨランダが来て甚大な被害をもたらしました。その復興支援活動がきっかけで、セブへとやってきました。活動自体はセブの北にあるバンタヤン島からさらに船で1時間行ったところにあるリパイランという島で、被災した家の再建を手伝いました。

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↑セブの北北西に浮かぶリパイラン島、人口わずか300人。

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↑被災者の家の復興作業

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↑一緒に働いたフィリピン人の仲間と

f:id:dinoue10987654321:20171020150532j:plain ↑島の子供たちと。

その後もセブにとどまり、こっちの会社で働いたりもしました。1年半ほどこちらで暮らした後、経済的な理由で大阪へ戻りました。大阪で2年程働いて、セブで知り合った嫁と結婚することになり、この3月、またセブ島で住むことになりました。

住んでみて分かった、リアルなセブ島

 私も含めて、来る前は、セブ島といえば、こういう感じをイメージしていました。

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これは、セブ島ではなく、セブシティから車と船で2時間半ほどかけて行った、カモテス島というところです。実際にこのような楽園リゾートもセブの顔です。こういうところに住めれば良いのですが、シーサイドハウスなどに住むにはかなりの予算が必要です。

生活圏であるセブシティは、また違う顔です。

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↑ストリートキッズです。最近は減りましたがまだまだたくさん見かけます。お姉ちゃんが幼い弟・妹を連れて物乞いです。でもこの状況でもカメラを向けるとうっすら笑むところがフィリピン、『なんくるなるさ』的な精神に少し救われる思いがします。

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↑舗装されていないところだらけなので雨のあとは道はドロドロです。

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↑有名なカルボンマーケット周辺です。スラム街のように見えるかも知れませんが、セブ市民にとってはセブで一番大きな商店街です。

街中に住みますと、リゾート地とはかけ離れたこのようなところで生活することになります。

こちらは排ガス規制が緩いようで、日本で廃車になった何十年も前のトラックやディーゼル車が黒煙をもくもくとあげながら走り回っていますので、マスクをせずに外出するとすぐに喉をやられます。舗装されていないところも多く、埃もひどいです、街中にある家では窓をあけていると家のなかがすぐ塵だらけになります。

↓もちろん、このようなコンドミニアムや、
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↓このようなわりと良い住宅街にある家に住めば、f:id:dinoue10987654321:20171020144929j:plain
まぁ日本人的感覚からすれば中流ぐらいの生活は出来ます。
セブの一般庶民の80%からみれば超金持ちな暮らしなのですが、日本の都市部で上のような家を借りたり買ったりするよりは、若干安い値段で住めます。

といっても、こうした一見良さそうな家でも日本のそれと比べますと建築の技術は格段に低く、設備はショボいのです。

新築でも建付けが悪くドアが閉まらなかったり、トイレの蓋の取付が悪くて常時手で支えないと閉まってしまう(男子の小をする時に蓋を開けたままに出来ない)、洗面台の蛇口の取付位置が悪く水が飛び散ったりシンクの外側へ水がこぼれる、あちこち水漏れする、すき間が多くてアリが家の中に入ってくる、など序の口です。

やはり値段というのはうまいこと付いているな、と思います。「安かろう悪かろう」とはよく言ったもので、安い値段で良い品質のものは出来ないわけです。

あんまりセブの悪い事ばかり書いて読むのが嫌になってしまわれると困るのですが、要するに期待をしない!という事を言いたいのです。

日本から見たセブ、というイメージのままでこちらへ来るとがっかりしますので、ここは典型的な東南アジアの貧困都市なんだ、と思って来てもらえると良いと思います。f:id:dinoue10987654321:20171020154403j:plain
ちなみにこれが私の現在の住まいで、この2階建てアパートの左半分です。

日本でいう2DK(こちらでは2ベッドルームと言います)で家賃月6,700ペソ(約15,000円)という破格の料金ですが、オーナーが全くメンテナンスをしない人で、あちこち痛んでおりボロボロです。

また、セブシティの外れの方なのでこの値段ですが(それでも周辺物件と比べて特別安い)、セブ市内の中心部で同じようなアパートを探そうと思うと、この値段ではまずありません、最低でも倍の値段はします。

私のもと住んでいた大阪府門真市は家賃の安い地域で、古い文化住宅なら月2万円台からありましたので、家賃に関してはセブ市内は門真市とそう変わらない感じがします。

失敗しない移住のために、目的設定とリサーチをしっかりと

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色々と長く書いているうちに何が言いたいのかよく分からなくなってきましたが、気を取り直してまとめます。

まず目的はないよりあった方が良いですね。
というか、目的が無ければ海外に来ないでしょうし。

南の島の楽園セブで夢の生活! が目的であれば、セブシティではなく離島のリゾート地にあるシーサイドハウスや、マクタンにあるシービューのコンドミニアムに住むのが良いでしょう。

そのためにはしっかりした予算が必要です。でもお金さえあればゴルフ三昧、夜遊び三昧の毎日でしょう。

英語を習う目的であれば英会話学校のパッケージプランで来れば良いだけなので大丈夫。
とはいえ、街中へ出ると、欧米やオーストラリア留学とは全然違う光景が待っている事は知っておいて下さい。

何かしたい事があって来るのであれば(私の場合はボランティアでした)、ローカルのフィリピン人に近いような生活でも楽しめるはず。
この場合は低予算でいけます。

一番心配なのは、年金生活で単に「日本に住むのが経済的に苦しい、セブなら低予算で楽に生活出来るだろう」と思ってリサーチもろくにせず来てしまう人たち。

このパターンの人は「来たのは失敗だった」と言って日本にまた戻ってしまう事が多いです。

確かに東京都内や、大阪市内の中心部と比べるとセブの物価は安いと言えますが、私の出身地である門真市や東大阪市のような所と比較しますとそう変わらず、せいぜい2-3割安いかなという感覚です。

安い分生活の質はそれ以下に下がります。
それもレートによりけりで、円安になりますと2-3割安かった分が吹き飛び生活は一気に大変に。
ですから生活費以外の何かのメリットを見つけて移住していただきたいと思います。

以前にこちらでホテルを経営している社長があるインタビュー記事の中で言っていましたが、確かに『セブは金持ちにとっては楽園のようなところ』です。
しかし、セブ島全体が楽園ではありませんし、来るだけで楽園のような生活が出来るわけでもありません。

でもしっかりとリサーチをして目的に沿った計画を立てれば、その人にとってある程度楽園のような生活が出来るでしょう。

リサーチはインターネット上で情報をしっかり集める事と、実際に移住した人の話を聞く事、何よりこちらへ見に来る事です。

現地下見は最低1週間、出来れば1カ月程度滞在しましょう。
旅行者として数日過ごすだけでは見えないものが見えてきます。

このブログでも現地での生活をイメージしていただけるよう、引続き情報を発信していきます。
次回は生活費の部分を掘り下げて、セブと日本とのコスパ比較について書きたいと思います。

ceburyoko.hatenablog.com